Google揉め事を整理しましょ(3)


Googleは、出版社とかに訴えられてて、そしたら、急に「Subpoena」ってのを手続きして、Yahoo!Microsoftを引っ張り出してきた。なんでだろう?何人かの人は、「みんなも悪いことしてんだから、うちだっていいじゃん」ってことなのかな、って思ったみたいだけど、Googleはそんなに子供でもない。何を狙ってんのかってのを、おおまかだけどつかむために、過去2回にわたって、揉め事を整理してきた。今日は、最終整理しとくね。



「Subpoena」ってどんなもんなのか、実物見たい人は、こっちを見てね。Toddさんのおかげで、ネット上でも見れるようになった。
http://blog.seattlepi.nwsource.com/microsoft/library/yahoosub.pdf


さて、今回Googleの手続きした「Subpoena」は、以下の12種類の回答を用意しなさい、と命令している。(Yahoo!Microsoftの文面しか確認とれてないけど、Amazonやその他の出版社もほとんど同じだと思うので、まぁ、おおざっぱに受け止めてね。)

  1. どの本をスキャンしたの?またどの本をこれからする予定?全部教えてね。
  2. スキャン対象の本について、誰が著作権もってんのかって調査したんでしょ?全部教えてね。
  3. 著作権処理したっていうけど、どんな感じでしたの?スキャン対象全部の著作権処理を見せてね。
  4. 著作権持ってる人との契約書って全部見せて。契約書なんて作ってないっていうなら、手紙、メールなどのやりとり見せて。
  5. 全体で何冊くらいをネット上で公開するつもりなの?なんでその数字になったのかも説明してね。
  6. ネット公開時のアクセスコントロールの方法を教えて。
  7. 予算とかを全部教えて。あと、あんたたちのスキャンプロジェクトで、著作権持ってる人にどんなメリット、デメリットがあると考えてんのか、教えて。
  8. 今、どの図書館と話しあってるのか、全部のリストを出してね。
  9. もし、どっかの図書館と契約を結んでるなら、その契約書見せてね。
  10. なんで、こんなスキャンプロジェクトをやってるのか、わかりやすく説明してね。
  11. おそらく、「Gが訴えられてるけど、うちは大丈夫かな」って感じで、あんたたちの弁護士と話をしたでしょ?その会話を全部教えてね。
  12. いままでに、あんたたちのプロジェクトについて発表したものは、すべてそろえて見せてね。


そんで、前回までに整理したように、Gは「IndexingはFair Useだ」って言いたいんだけど、出版社はIndexing以前を問題にして「先に許可取れ(Opt In)」って言ってるわけ。YとMは、そんな出版社の不服を汲み取って、「うちは出版社の味方だよ」って言って、Opt Inを「装ってる」わけ。


Y・Mは、本当にOpt Inなのか?つまり、スキャン対象本すべてについて、完全に著作権処理がされているのか?Gは「怪しい」と考えてる。だって、著作権処理って大変だったでしょ。本当に処理したっていうんなら、証拠を見せてもらおうじゃないか。ってことで、「Subpoena」の12項目を要求したわけ。


そして、ここまで話を進めるために、「Subpoena」の第1項〜第5項が必要。状況次第で、第8項〜第12項も参考になるね。


でも、もしY・Mが「実は著作権処理を全部済ませてるわけではないんよ」ってことが判明したとしても、「じゃ、うちだっていいじゃん」ってことをGが言いたいんじゃないと思う。そうじゃなくて、「おたく(YM)も、うち(G)も、著作権処理が大変だってのは同じ。だから、著作権処理がどうのこうのってのを(出版社と)争わないで、IndexingがFair Useなんだってことを、一緒に主張しようよ」ってことだと思う。


Fair Use立証のためには、第6項と第7項がとても重要だね。しかも、Amazonからの情報も手に入れば、まぁ完璧でしょ。


まぁ、だいたいこんな流れで見てたんだよね、ってこと。最後に、ちょっと重要だと思うから、補足しておくけど、10月19日の三上さんのコメントで、

グーグルはもちろん十分勝算ありなわけですよね

ってことだけど、もし裁判だけの話をしているとすると、微妙かな。でも、もし「Subpoena」によって、A・M・Yのプロジェクトを丸裸にしちゃった部分まで計算にいれると、勝負あった、と思うんだけど。いかがかしらん?