ネットで「本」を読む?


むかーしに、「ネットで「本」を読みますか?」ってなことで、いろんな人が、いろんなこと言ってた。
http://slashdot.jp/askslashdot/article.pl?sid=04/09/25/083204
とりあえず、これは「ネット読書」に関する古典だと思ってるよ。必読。


あれから、ずんどこ時代はかわり、みんなは今、果たして「ネットで「本」を読む」んかな?


まぁ、さっきのSlashdot記事をぜーんぶ読めば、たいていの、賛成・反対意見はモーラされてんので、とりあえず一安心。


ところが、こーんなところで安心して、油売ってる場合じゃない。時代はかわった(らしい)。


何が変わったかって言うと、今ネットで本を読まん理由があるとすっと、それはもはや、「モニタが見づれー」とか「電池がどーのこーの」なんて問題じゃなくなってる(面がある)。


そんなわけで、「ネットで本」に関する「2007年の悩み」を打ち明ける人をしょーかいすんよ。Cory Doctorowさん(こっちこっち)って人が書いた『いやっ、あんたはモニターで読むのがスキなんだって(You Do Like Reading Off a Computer Screen)』ってな記事。


冒頭、

"I don't like reading off a computer screen" — it's a cliché of the e-book world.

ってなわけで、「おれはモニターなんかで本読むのは絶対やだからな、ってのを、よく聞くよね」って感じで始まる。(たしかに。)


ところが、みんな、モニターの前に何時間も座って、いろいろと読んでんじゃーん!言ってることと、やってることがちがうじゃーん。って指摘する。(たしかにそうだ。)


でもね、Coryさんは続けて、

But I know what you mean. You don't like reading long-form works off of a computer screen. I understand perfectly — in the ten minutes since I typed the first word in the paragraph above, I've checked my mail, deleted two spams, checked an image-sharing community I like, downloaded a YouTube clip of Stephen Colbert complaining about the iPhone (pausing my MP3 player first), cleared out my RSS reader, and then returned to write this paragraph.

ってなわけで、「あんたの言いたいこと、痛いほど分かるよ。長ーいもんを、モニターで読むのがやなんだよね?分かる、その気持ち。だって、今だってさ、出だしの段落を書き終わったところで、メールチェックしてさ、うわ、スパムが2通あるよ、消しちゃお!あっ、そーいえば、flickrをまだチェックしてなかったな、何かすげー写真でもアップされたかな?YouTubeでColbertさんがiPhoneについて文句たれてるよ、ダウンロードしてみっかな、いや、その前に、MP3 Playerを一時停止させとこ、で、RSSリーダーもクリアにしておくか、ってなことをしてから、次の段落に取り掛かってるわけ」と言ってる。(たしかにそのとーりだ。)


というわけで、Coryさんは何が言いたいのかっていうと、

This is not an ideal environment in which to concentrate on long-form narrative

ってなわけで、「パソコンってのはさ、長ーいもんを読むには、最悪の環境だよ」ってこと。(ちなみに、長ーいもんを読む環境ってのは、http://q.hatena.ne.jp/1163942802みたいなことらしい。確かに、YouTubeFlickr、メール、RSSなどとはかけ離れた環境を準備してるよーに感じるね。)


そんなわけで、結局(今度は私が)何を言いたいのかっていうと、「そーすっとね、ネットで読書させよーなんっちゅうのは、ちょいと無理があるわけで、長ーい文章ひっさげて、ネットに乗り込んでくんのだけは、やめといたほーがいいよーな気がすんよ。ただ、どーしてもネットで本を読ませたいんだったら、Twitterに対して、15分ごとに1文を送り込んでいくっていうswotter(http://booktwo.org/swotter)っちゅうもんもあるよ*1。今、James JoyceさんのUlyssesの全24,765文を垂れ流してる。こんな感じで、とりあえず、超細切れをネットに送り込んでおいて、ピンときた人が、本買ったり、図書館行ってくれれば、それでいいんじゃない。そんなのが、ネットでの「読書」っていうもんじゃないかな。時代が変わってんので、アナロジーで考えてちゃいかん*2じゃないかな」ってこと。