Bibliographic Amnesiaと「本の電子化」
Bibliographic Amnesiaってのが、日本語で何て訳されてんのか、よーわからん。簡単に言えば、「へぇー、昔の本にすでに書かれてたのね」ってこと。
例をみてみましょ。
http://www.infotoday.com/online/sep03/adams.shtmlで、Stephen Adamsさんは、
There has been much interest recently in so-called "economy-class syndrome," a form of deep-vein thrombosis (DVT) apparently linked to sitting for long periods in cramped conditions, such as on long-haul aircraft flights. A letter noted the existence of a "travel advisory" strikingly similar in content to the current airline "well-being programs," such as taking periodic breaks to move around and exercising limbs in a sitting position. The author concerned had been writing about travel by stagecoach in 1789.
ってなわけで、「(2003年当時)エコノミー症候群ってのが話題になってて、長い間同じ姿勢をしてると良くないから、時には運動しなさいよ、って機内ビデオが流れる。でも、このことって、すでに1789年に書かれた本の中で警告されてて、ずーっと長い間、忘れてただけなんだよね」ってことらしい。つまり、私たちは歴史から何も学んどらんっちゅうことらしい。(こーゆーのが、Bibliographic Amnesiaね。)
人間は忘れっぽいうえに、
Today, this natural tendency is exacerbated by a generation of searchers who seem to assume that all information activities started on the same day as the Internet, and that old non-electronic information is passé.
ってなわけで、「最近の若いもんは、情報検索って言えば、ネットでの検索だと思ってやがって、ネットで見つからんもんなんて、どーでもえーわい、って考えとる、けしからん」って少し怒ってる。
そんでもって、この状況を嘆いてるだけの人と、チャンスだと思う人がいる。チャンスだと思う人にも2種類いて、じゃぁ、ネットで見つからんもんをネットに載せようって考える人と、みんながネットしかみてないんだからそれ以外を見てれば自分だけ抜きん出るではないかって考える人がいる。前者が「本の電子化」で、後者はStephen Adamsさんがやってるよーな情報サービス(http://www.magister.co.uk/)。
というわけで、結局何が言いたいのかって言うと、「何か新しいこと知ろうと思ったら、逆に古いもんを見るのもいいんじゃない。情報の質みたいなもんを考えるとき、Stephen Adamsさんの論文なんてオススメ。英語が苦手なら、http://database.g-search.or.jp/support/news/dialogpress/pdf/2003/dp200309.pdfに行けば日本語で読めるよ」ってこと。