Google Book Searchで「海外ユーザー」に対してアクセス制限がされている問題
最近、著作権絡みのリングに登録したので、これから、著作権関係も話題にしようと思う。
第1弾として、「Google Book Searchで「海外ユーザー」に対してアクセス制限がされている」という問題。
この本って日本から見れる？
こっちは？
上がミシガン大学が提供する本で、下が同じ本をグーグルが提供しているもの。
Archivaliaによると、
So far, they report no access from Australia, Canada, England, Finland, France, India, Nigeria, and Paraguay.
というわけで、問題の震源地であるドイツだけでなく、いろんな国でも、アクセスできないらしい。
アクセスできなくて、こんなメッセージが出るらしい。このメッセージが出たら、日本でもアクセス制限されてるってこと。
Page images and the full text of this item are not available at this time due to copyright restrictions.
ことの発端は、ドイツだったので、ドイツ語だから、解読大変。でも、ドイツ語が分かる英語圏の人ががんばったので、ようやくわかった。
問題は、
His test case is Emanuel Geibel's Gedichte, published in Stuttgart in 1873, the same year that Geibel died [Correction: Geibel died in 1884 but this changes nothing concerning the copyright - it was my mistake]. As Klaus observes, the book is in the public domain in every country on Earth and US users have free online access to the full text.
というわけで、「Emanuel Geibelさんの『Gedichte』という本は、1873年に出版された。そんで、Geibelさんは1884年に死んでるから、世界中のどこでもすでにパブリックドメインなんじゃないの？なんで、アクセス制限してんだよ！」ということらしい。（メキシコでは、作者の死後100年らしいが、それでも、とっくに切れてんじゃん！）
なんで、こんなことを問題にしてるかって言うと、
(this) is the list of matches for full text books published between 1865 and 1900 which Germans can see and the number of matches is 130.
With nodeproxy.com (anonymizer using free US proxies) the number is 299. It is clear that this date search is'nt working correctly but there is no reason to hesitate that US citizen can see a bulk of stuff which Germans are unable to see.
って感じで、「ドイツだと、ある検索条件で130しかヒットしなかったのに、米国のプロキシ経由だと、299も出てきた！これってずるくない？」ってこと。日本にいて普通の方法で検索してる人は、「ヒット数」を信用しちゃいけない、ってことだね。
世界各国で、著作権の法律に違いがあるのは分かるから、
If one will not check each entry separately the only reasonable rule for digitizations project which will avoid conflicts with copyright terms of foreign countries is to handle those works as PD which are PD in the US (pre-1923) and of which the creator is dead 70 years.
というわけで、「個々の著作権をチェックするわけにいかないから、アメリカでパブリックドメインなのは、世界でもそうだ、って想定すんのも別に悪くない。仕方ない。」
でも、今のGoogleとミシガン大学がやってるアクセス制限は、
we are blocked ... because of unclear reasons.
というわけで、根拠がはっきりしてない！西洋は皆、「うやむや（unclear）」がお嫌い。
こんな感じで、アメリカ国外の人たちは、奪われた権利を取り戻すべく、がんばってます、ってこと。
もう少し、がんばって解読するので、後日、報告する予定。
日記をやめたはずが、いまだに、ほぼ毎日書いてる。
