ちょっとだけやっかいな話

「インターネット上の情報は玉石混交だからね」ってのはよく聞く話。「だから、玉を選び出してくるツールが必要なんよ」ってのもよく聞く話。ここで終わってれば、ハッピーだったんだけど、ちょっぴし、やっかいなことになった。

DOPAはやっぱりやってきた

DOPAって言っても、ドコモさんのことじゃなくて、 図書館の知的自由を侵害する法律となり得る。 http://www.dap.ndl.go.jp/ca/modules/ca/item.php?itemid=1054 ともっぱら噂の「DOPA法案」のことね。詳しくは、上の井上さんの説明を読むのが一番。*1図書館…

 「古文書」電子化と怒った歴史家

最近の本とかを電子化しよーとすると、著作権の問題で、出版社・作家組合と揉めるでしょ。かといって、著作権なんて、とーの昔に切れてるか、そんなもんはなっからありゃしないような、「古文書」みたいなもんを電子化しようとすると、また別の揉め事が発生…

 彼理より先にきたロバート

元やまと新聞記者の「平元猛堂」こと平元兵吾さんによると、米国海軍史には、こーんな感じで書かれてるらしい。 日米間通商関係の開始は、勿論彼理の浦賀来朝を以て発端とするべきも、それ以前に於て幾多の会見折衝ありたるは事実なり、彼理来朝の49年前、即…

 Amazonスキャンした会社

昨日紹介したとおり、Amazonの「Search Inside the Book(なか見!検索)」の「中身」を作ってる会社は、Innodata Isogen社ってとこね。長い名前だけど、Innodataって会社と、Isogenって会社がくっついてできたので、日本の大きな銀行みたいに、こんな長ーい…

 2001年10月10日

最近、アメリカで進んでる「本の電子化」に関して、"Mass Digitization"という呼び方が一番聞かれるよーになったよ。これは、単なる大規模プロジェクト(Large Scale Digitization)ってのとはちょいと違う、「工場での大量生産(Mass Production)」みたいな…

 Bibliographic Amnesiaと「本の電子化」

Bibliographic Amnesiaってのが、日本語で何て訳されてんのか、よーわからん。簡単に言えば、「へぇー、昔の本にすでに書かれてたのね」ってこと。例をみてみましょ。

何の意味もない4枚

台所下の在庫たち(お酢と味ぽんは欠かせない) 朝の橋(いつも思うけど、白い建物に住んでる人はうるさいだろう) デカい看板(こんなにデカい必要はない気がすんよ) 休日の閑散道(いつもは、もっとたーくさん人がいる)

 本を前から読むこと

昨日、「本って前から読めばタクソ、後ろから読めばフォクソだね」って書いたんだけど、なんでそんなこと書いたかって言うと、ちょっと「違和感」を抱えたまま、年越したから。大晦日、除夜の鐘(http://www.jodo.or.jp/joya/)を60回くらいつっついてみたけ…

 Uniform Concept Locaterと「本の路線図化」

国際日本文化研究センターってとこの山田さんが中心になって、「古事類苑」っていう古ーい百科事典を電子化してんだけど、約7万ページのスキャンは終わったらしい。今、一生懸命、文字入力をしてるんだって。がんばって!情報処理学会での研究報告(http://w…

 スキャン画像は語る

すっかり年あけてるけど、今年もよろしくね。今年のテーマ: さっそく、Google Book Searchから始めましょ。http://books.google.com/books?vid=OCLC70339353 これは、Elyさんっていうちょっとした有名人が書いたもんなんだけど、とりあえず、19ページから始…

 忘年記

今年は最後のエントリー。 この記を8月9日から始めたんで、ぴったんこ4ヶ月! おつきあいしてくれて、とってもありがとう。 来年もよろしくね。 そんでこの4ヶ月、いろいろ書いたんだけど、今年言いたかったことは、たった2つだけ。 本を電子化してんのは、…

 Edward Tufteさんをみてきた

昨日、サンフランシスコにEdward Tufteさんが来てたので、みにいってきた。 どんな人かっていうと、

 フォークソノミーで論争

http://www.dlib.org/dlib/november06/peterson/11peterson.html Beneath the Metadata Some Philosophical Problems with Folksonomyってのが、発表されてんだけど、日本じゃ、あんまし読まれてないよーな気がする。おもろいよ。(del.icio.usを見ると、300…

 子に届いたブッシュさんからの手紙

うちの乳児に、ブッシュさん夫妻から、手紙が届いた。アメリカで生まれた子なら、申込みさえすれば誰でももらえるもの。「生まれてきて、おめでとう。アメリカ人として、一緒にがんばりましょ」ってな内容。うちの子は、当面日本の国籍ももってんのに、安部…

 8畳にはサンデー14,000冊まで

(プラプラと旅してたので、ちょっとしたブランクがあったけど、「捨てる」の続きね。) (サンフランシスコなんで)坂道を登りながら、こう考えた。 本を捨てれば悔やまれる。捨てずに残せば床抜ける。 兎角に人の世は住みにくい。住みにくさが高じると、安…

 夜が明けた

旅から帰ってきたけど、まだあたまは働かない。 今朝のうちの前の様子。カメラもうまく働かない。 明日の朝は、も少し、ましな写真をとるぞ。

 残すもんと残さんもん

引き続き、「捨てる」を考え中。そんで、「捨てる」前に電子化して残しとかんと、後悔するかもしんない、って話をした。でも、こういう話をすると、スキャン画像はカラーか白黒か、解像度はいくつか、なんていう話にされちゃう。もちろん、そういうことも重…

 アメリカでおきた「ある揉め事」

年末大掃除に向けて、「捨てる」を考えてる。そんで、「捨てる」をめぐって、ロスアンゼルス近くの大学図書館がもめてんので、それについて見てみる。もめてる大学図書館ってのは、California State Polytechnic University, Pomona(カリフォルニア工科大学…

 捨てる

あと数日でサンクスギビンデーで、それが過ぎると、もう心は上の空。だから、このbookscanner記も、今年残すところ、数回。というわけで、「本の電子化」に関係する今年最後の大きなテーマは、「捨てる」ってこと*1。おそらく数回シリーズ。 *1:年末の大掃除…

 「自動車」における「自動」の意味

過去2回、フランスのInfotechnique社の様子を伝えたよ。今日は、Internet Archive社のスキャン現場を見てみましょ。タイトルを「本はこうしてスキャられる(3)」とすべきだったかもしんないけど、思うところあって、変えてみたよ。

 本はこうしてスキャられる(2)

Si vous avez quelques questions concernant mon article, contactez moi svp.(bookscanner.sf@gmail.com) スキャン現場訪問ということで、フランスのInfotechnique社を見てんだけど、今日はその続き。この会社は、10年くらい前に設立されて、スキャン請負…

 マンガの「なか見」拝見

葛西映子さんが、 ちょっと前からAmazon.co.jpで「なか見!検索」で マンガが見られるようになりました。 申し込みしてもらってから、ずいぶん時間がたってのアップでした。 既存のマンガですので、すでにお読みの皆様も多い事と思いますがお知らせまで。 っ…

 本はこうしてスキャられる(1)

(Si vous comprenez le français, vous devriez lire cet article. C’est une introduction très bonne des projets de numérisation des livres.)予告通り、スキャン現場へご招待。諸事情により本日は、おフランスのスキャン現場をみてみましょ。(これか…

 やばいよ、この「なか見」

nagybogosさんが、 この本(http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/0521568609/szia-22/ref=nosim)の「なか見!拝見」はびっくりする。 って言うから、見に行ったら、本当にびっくりした。これじゃ「なか見」見て、買うのは止めちゃうよ! そんでよ〜く見…

 Amazonスキャンはなぜ安い?(3)

過去2回にわたって、Amazonの「1冊1ドル」伝説を検証してたんだけど、最後に、Amazonプロジェクトを、他のプロジェクトと比較してみるよ。そんで、なんでAmazonだけが「1冊1ドル」に挑戦できるのか、ってところね。本日の命題: スキャン料金は、残したい思…

 グーグルに協力した出版社は90社以上

Amazon途中だけど、グーグル速報。(注意:この記事は、間違ってるので、訂正記事http://d.hatena.ne.jp/bookscanner/20061109/p2も読んでね)黒澤さんの記事によると、日本の「ブック検索」の実験サイトに遭遇したらしい。なので公開間近なはずの、日本版GB…

 かなり訂正、ごめんなさい

takuhonさんが正しくて、以下の90社リストは、今回日本でグーグルに協力したものじゃなかった。在米の日本語本がスキャンされたもんだった。最近になって出てきたので、てっきり日本から送られてきたと勘違いしちゃいました。みなさん、すみません。UC蔵書が…

 Amazonスキャンはなぜ安い?(2)

前回は、巷の「1冊1ドル」説はかなりいい加減!って話をした。でも、今回は翻って、(できるだけ具体的に見ていくことで、)「Amazonは、本当に1冊1ドルくらいでスキャンしてるかもしんない」ってことを書く。(でも、かなりいろんな条件がつくけどね。)

 Amazonスキャンはなぜ安い?(1)

ここ2年くらい、よく質問されることがある。 中国とかでスキャンすると、本当に1冊1ドルくらいでできるんの? って質問。これって、かなり返答に困るんだよね。何でかって言うと、